発売前のiPhone Xを分解?内部の3Dイメージ画像、デザイナーが公開

発売前のiPhone Xを分解?内部の3Dイメージ画像、デザイナーが公開

iPhone X内部の3Dイメージ画像を、デザイナーのマーティン・ハジェク氏が公開しました。A11 Bionicプロセッサや顔認証に使われるTrueDepthカメラシステムなどが描かれています。

11月3日発売のiPhone X内部のイメージ画像

iPhone Xが11月3日に発売されるのを前に、これまでiPhoneなどの高精細なコンセプト画像を数多く公開してきたデザイナーのマーティン・ハジェク氏が、iPhone X内部のイメージ画像を公開しました。

なお、実物の分解レポートは、発売直後にiPhoneなどの分解レポートで知られるiFixitが公開するとみられます。

一足先にiPhone Xの分解気分

iPhone Xの最大の特徴のひとつ、ホームボタンを廃止したベゼルレスの有機EL(OLED)ディスプレイが、本体の縁ギリギリまで配置されていることがわかります。

本体背面には、ワイヤレス充電用のコイルが搭載されています。

iPhone Xのバッテリー容量は、中国の認証機関に登録された情報から、iPhone8 Plusより多い2,716mAhではないか、とみられています。

顔認証に使われるTrueDepthカメラシステムは、センサー類を高密度に搭載するためか歩留まりが低く、iPhone Xの品薄の原因と指摘されています。

iPhone8/8 Plusにも搭載されている、iPhone Xの心臓部A11 Bionicプロセッサは、MacBook Pro並みの高い処理能力を持つとされています。

縦に並んだデュアルカメラは、高い撮影能力に加えて、拡張現実(AR)に最適化されています。

2018年前半までの品薄が予測されるiPhone X

iPhone Xは、度重なる設計変更や部品の供給不足、Appleの品質へのこだわりもあり、発売後しばらくは品薄が続くことが確実視されています。

Apple関連情報に詳しいKGI証券のミンチー・クオ氏は、iPhone Xの発売時点での需要は5,000万台に達し、品薄は2018年前半まで続く、と予測しています。

マーティン・ハジェク氏のWebサイトには、これ以外にも多数の画像が投稿されていますので、ご興味のある方はご覧ください。

Source:Martin Hajek

アップル、iPhone Xの量産をいまだ開始できず 生産にさらなる遅れ

アップル、iPhone Xの量産をいまだ開始できず 生産にさらなる遅れ

iPhone Xの生産の遅れは度々報じられてきましたが、アップルはいまだiPhone Xの量産を開始しておらず、10月中旬までずれ込む可能性があるようです。

レイモンド・ジェームスのアナリスト、クリストファー・カソ氏は20日、投資家向けのレポートの中で、iPhone Xの量産の開始時期が最終的に10月半ばまでずれ込む可能性があるとの見解を示しました。

カソ氏はこの1週間、アジアのサプライヤとのミーティングを重ね、その中でiPhone Xの量産がまだ開始されていないことを確認したとのこと。そして、量産の開始時期が、6月末時点の予測より2か月以上、8月の予測より1か月以上遅い、10月半ばになる可能性が高いことを明らかにしました。

KGI証券のミンチー・クオ氏は、量産開始時のiPhone Xの1日の生産台数を10,000台程度と予測しています。つまり、11月3日に発売が開始されても実際に手元に届くまでにはさらに時間がかかり、予約のタイミングによっては2018年にまでずれ込む可能性もあります。

同氏はまた、iPhone X待ちのユーザーが相当数いるため、iPhone 8の予約は例年と比べると「弱い」と指摘しています。実際、iPhone 8の発売日を迎えた22日時点、ドコモオンラインショップでは、iPhone 8 Plus 64GB(スペースグレイ)モデルが「在庫あり」となっています。

Source:9to5Mac

iPhone Xの入手が困難になる3つの理由

iPhone Xの入手が困難になる3つの理由

今年の新型iPhoneは、9月22日にiPhone8/8 Plusが、11月に有機EL(OLED)ディスプレイを搭載しデザインが刷新されたiPhone Xが発売されます。特に、iPhone Xは入手困難になることが確実視されています。

なぜ、毎年売れるとわかっているのに新型iPhoneは品薄になるのでしょうか?米メディアWall Street Journalが、その理由を考察しているのでご紹介します。

以前から品薄が予測されてきたiPhone X

事前に予測されていたとおり、iPhone8/8 Plusは比較的安定して供給されるのに対し、iPhone Xが品不足になることは確実視されています。

毎回、新製品発売のたびに品薄になるのは、Appleによる計算され尽くした話題作りなのでしょうか?

Wall Street Journalによると、その理由は大きく分けて以下の3つです。

理由1:需要予測が立てにくい

発売前に予約期間を設けるシステムは、Appleのような製造業にとって、需要を予測するための重要な情報源となります。

しかしiPhone Xのように、価格が大幅に値上げされ、前例となるデータがない場合には、需要を予測するのは非常に困難になります。

さらに今年は、iPhone XとiPhone8/8 Plusが同時期に発売されるのに加えて、既存のiPhone SE、地域によっては値下げして販売継続となるiPhone6s/6s Plus もあるので、事態は一層複雑で、需要予測を立てるのはさらに難しくなるようです。

理由2:Appleの完璧主義

共同創業者のスティーブ・ジョブズ氏がそうであったように、Appleは製品の品質やデザインに完璧主義を貫くことで知られます。

完璧な製品を目指すが故に、Appleは製品の設計を突然変更することが多いことでも知られています。

数多くの部品が組み立てられて成り立つiPhoneなどの製品では、ネジ穴の位置をほんの少し変えるだけで、製造プロセスのあちこちに影響が出ます。

iPhone Xのような新デザインの製品は、直前での設計変更が相次ぐため、本格的な量産に着手できるのが遅くなる傾向があるようです。その一方、iPhone8/8 Plusのような、既存の設計を引き継ぐ製品では発売当初から十分な出荷数量を確保できることが多くなります。

理由3:部品不足

iPhone Xは、NAND型フラッシュメモリとOLEDディスプレイという重要部品の品不足の影響を受けると見られます。

NAND型フラッシュメモリについては、ニンテンドーSwitchを発売した任天堂とAppleの奪い合いになっているとも言われています。

iPhone Xに搭載されるOLEDディスプレイは、現在は世界最大の製造能力を持つSamsungの独占供給となっていますが、AppleとしてはLGなど他サプライヤーからの調達を増やすための投資も始めていると伝えられています。

iPhone Xの入手、10月27日の予約開始直後が勝負か

iPhone Xは、2014年以来のデザイン刷新モデルであり、10周年記念モデルということもあり、世界的に注目を集めています。

その一方で、上記のような理由から、発売当初は相当な品薄状態が続くことが確実視されていますので、確実に入手したい方は、10月27日の予約受付開始と同時に予約して、入荷連絡を楽しみに待つ、というのが良さそうです。

Source:Wall Street Journal

iPhone X待ちがiPhone8の予約に影響、WatchのLTEモデルは大人気

iPhone X待ちがiPhone8の予約に影響、WatchのLTEモデルは大人気

iPhone8/8 Plusの予約がスタートし、出荷準備が始まっていますが、著名アナリストは10月27日に予約が始まるiPhone Xの影響で例年ほど予約に勢いがないと述べています。

iPhone X需要がiPhone8の予約を減らしている

今回のiPhone8/8 Plus/Xでも多くの予想を的中させたKGI証券のアナリスト、ミンチー・クオ氏によれば、例年であれば新型iPhoneは、予約しても9月中には受け取れない人が多くを占めるのが、今年はアメリカでは、発売日の22日(金)からその週末にかけて受け取れる見通しの人が大半を占めるようです。

クオ氏は、これはiPhone Xへの期待が高いためで、iPhone X待ちの人々が多いからだろうと見ています。しかしiPhone Xは11月3日まで発売されないため、Appleの10月〜12月の四半期業績に影響が出る可能性があります。

最初は供給が少なく需要が高いため、新型iPhoneの予約受付が始まってから実際に出荷されるまで、3〜6週間かかるのが通例だ。しかし当社の最新調査によれば、iPhone8は1〜2週間で出荷されるようだ。iPhone X需要がiPhone8の予約を減らしているのだと思う。

一方iPhone8/8 Plusと同時に予約開始されたApple Watch Series 3については、GPS + Celluarモデルが予想をはるかに上回る人気だとクオ氏は述べています。その理由のひとつが、GPSのみのモデルとの価格差が、9,000円程度に抑えられているためではないかとしています。

メディアイベントの前、我々はGPS + Cellular版の比率は30〜40%だろうと予測していた。しかし予約サイトを見ると、同版の出荷はGPSのみのバージョンよりもずっと日数がかかると記されている(発売日から3〜4週間)。GPS + Cellular版の比率は80〜90%ではないかと見ている。

と述べ、現在は予約の大半がLTE通信対応版だと見積もっています。

Source:MacRumors

iPhone Xの切り欠き部分、起源はMicrosoftのKinectだった

iPhone Xの切り欠き部分、起源はMicrosoftのKinectだった

AppleがiPhone Xに取り入れた、3D顔認識を可能にするTrueDepthカメラを含む黒い切り欠き部分について、「基本的な構造はMicrosoftのKinectと同じ」と、米メディアThe Vergeが指摘しています

よく似ている?Kinectと切欠き部分の構造

下は、2009年6月にMicrosoftが発表したKinectの図解図です。

そして次の図は、Appleが現地時間9月12日の新製品発表会で明らかにした、iPhone Xの黒い切り欠き部分の構造図です。

Kinectはティルトモニターを搭載している点は異なりますが、確かに基本構造はよく似ています。

基本はPrimeSenseの技術

それもそのはず、オリジナルのKinectは、イスラエルを拠点とする企業、PrimeSenseが開発したものだからです。ご存知のようにPrimeSenseは、2013年にAppleに買収されています。

赤外線の点から構成されるグリッドを対象物や場面に照射し、それを赤外線カメラで読み取って深度情報を専用チップで解析する技術を開発したのがPrimeSenseです。

発売当時、Kinectは大きな話題となり、ゲーム機向けシステムとして大きな成功を収めました。またゲーム以外の分野でも採用されました

発展を遂げた深度センサー技術

PrimeSenseが開発した深度カメラ技術は、さまざまな企業の努力によってさらに発展していきます。Microsoftは独自で「Kinect 2.0 for the Xbox One」を開発、精度と解像度をさらに向上させました。

またIntelも独自の深度センサー「Intel RealSense」を開発、2015年にはPCを指紋や顔認証でロック解除する「Windows Hello」の開発にも携わります。

Face ID、アニ文字を実現するiPhone XのTrueDepthカメラ

そして今回登場したのがフロント側にセンサー群やカメラを搭載したiPhone Xです。モーションセンサーを搭載したオリジナルのKinectとは異なり、iPhone Xのセンサー群は顔をスキャンすることと、Face IDのために設計されています。またTrueDepthカメラを活用したアニ文字は、ユーザーの表情を詳細に読み取り、アニメーションに反映するという驚くような技術です。

しかしその基本的なアイディアは、Kinectから変わっていません。ただしその技術はさらに進化し、iPhone Xの小さな黒い切り欠き部分に収まっています。

Source:The Verge